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山下 光昭さん 83期


「青春曲線と伏線回収」


 大河ドラマは、幕末とか戦国時代とかクロスポイントが面白いと思う派だ。それぞれの立場からの視点が交差することにより、その時代背景が立体的に感じられるからだ。戦国時代の三英傑のそれぞれの目線で見たニュアンスの違いや、西郷どん、坂本龍馬、新撰組…それぞれの立場で感じ取った幕末から維新への移り変わり。頭の中で勝手に答え合わせしてみるのも一興である。


 高校時代は少数の友人との共有した思い出から、その時々において記憶のプロットを残し、その点と点をつないだものが、私の歪な青春曲線となった。しかし、今日同窓会において高校時代に出会っていなかった同級生と会話を重ねる機会を得て、違うアングルからの印象を聞いてみると、少々大袈裟ではあるがその点と点とがより立体的になり補完されたような気がするようになった。

 そんな中、我々83期は昨年還暦を迎えることができた。同窓会総会の中では有り難くもお披露目の機会を設けていただいた。揃いのポロシャツと◯ちゃん風のバスタオルを誂え「豊高サイコー!みんなもサイコー!来世もトヨコー!」と三回タオル投げのパフォーマンスもさせていただいた。思えば豊高に入学した45年前、こんな光景が待っていることなど同期の誰が知っていたであろうか。


 それぞれの地元…大河、川になぞらえて言うとそれぞれの支流で生まれ育ち、大海に出る前の豊高という下流で我々は出会った。そして束の間、かけがえのない時を過ごし、それぞれの海原に旅立ったが、今日またこうして帰ってきた。海原に出るまで出会わなかった仲間と遡上の帰路で改めて出会う事も経験した。これからはお互いのこれまでの旅路のエピソードを肴に大いに酒を酌み交わしていきたいものだ。そして私個人としては、出来れば散々ヤラかしてきた人生に対して、せめてもの伏線回収の日々となれば望外の喜びである。


今世のドラマが終わるまでは、これからもみんなヨロシクな!

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