top of page

早川 幸汰さん  114期(テニス部)

”経験した先で方向を変えるのは、人生で何回あってもいいのかなって思います。「やりたいのに挑戦せずにやめる」みたいなことはしないで欲しいなって思います。”


豊高を選んだ理由は?

 

 長府に住んでいて、長府高はまだ女子高のイメージが強かったので、豊高にしました。


豊高での3年間を振り返ってみて

 

 勉強のための勉強が嫌で、大学も行きたくないなと思っていました。2年生の選択授業は保健体育を選んだら、選択者はたった2人。学校の裏で釣りしたりとか、国体の競技だからとか言ってボーリングに行ったりしてました。3年生の選択授業も保健体育。今度は5人に。体育競技はできないので夏はプールに入ったりしてました。やんわり学校生活できたって感じです。

 一生懸命やっていたことは、部活動です。中学の時からのソフトテニスではレギュラーになれず、団体戦にも出たことなし。豊高で入ったテニス部では、集まった仲間がすごく良くて、先生の方針も「自分らで考えてやれ」だったので、みんなで考えながら練習してそこそこ強くなり、中国大会に出場しました。

振り返ると部活動が一番高校生活で楽しかったです。僕は、あまり明るい性格じゃないので、豊高祭や体育祭とか盛り上がってるのは遠まきに楽しむ感じでした。



豊高卒業後のあゆみについて

 

 親も教師で公務員だったこともあり、体動かすのも好きだったので、消防士を選びました。救急隊員として救急現場に出て患者さんに感謝されるのは、人の役に立ってる実感がすごくあった反面、公務員なので、文書、手続き関連の書類が沢山ありました。思い描いていたのとは違うなと思ったときに、2週間ほど休暇をもらって、インドに行きました。行ってみたら、みんな、貧しいのが当たり前だって、あんまり本気で働いてないんです。警察のおじさんが知り合いの家に行って、軒先でチャイを飲みながら話をして1日終わるみたいな感じで。でも、割と幸せそうというか、 精神的には豊かなんだろうなっていう感じを受けました。それからは、外国で生活してみたい気持ちが強くなり、外国に行くことを決めました。


 高卒で消防士しか知らない自分が外国で生きていくためには、外国には文化としてコーヒーが馴染んでいる場所が多く、バリスタの技術を持ってたら、語学はそんなにできなくても、人とのコミュニケーションさえ上手やったら生きていけるだろうと考えて、消防士を4年で辞め、そこから下関市内のコーヒー店で修行してから、アメリカに3ヶ月、オーストラリアに1年行きました。オーストラリアのコーヒー店で1日に淹れるコーヒーの数は、営業時間も短いのに1日200杯、300杯。とてもいい経験になりました。一旦下関に戻り、最初に勤めたコーヒー店の手伝いをしていると、ある日、めちゃくちゃ態度の悪いお客さんが来て、それが市議会議員っていうのを後から知りました。こんな人よりも、自分がやった方が下関が良くなるんじゃないかと思って、ダメだったら外国に行けばいいと思って、市議会議員選挙に出たところ、当選となりました。





単身オーストラリアへ行ってみた感想は?


 ほとんど日本人がいない「アデレード」っていう街にあえて行きました。 1年間生活して会った日本人は2、3人みたいな感じのところ。自発的に英語で会話しないと生活できないような環境を作りました。やっぱり切羽詰まった状態で、自分がこうふうに伝えたい事をどうやって英語で言うのかっていうのが1番トレーニングになるか思います。ちなみに消防士のとき、おばあちゃんと喋る時どういう風に喋りかけたら 安心するやろうとか、コミュニケーション能力を自分なりに磨いていたことが、外国のコーヒー店での接客には活かせたかなと思います。

ずっと前向きな気持ちで取り組んできたから、その辺は豊高で培った豊浦魂が育ってるんじゃないかなと思います。あんまり言うとうさんくさいですけど。



市議会議員になって辛い時とかある?


 結構あります。全然知らない人に文句言われたりとか。批判が出ることは、 良いこと、関心を持ってくれてると考えるようにしています。やっぱり自分の生まれ育った街なので、できるだけ良くしたいと思っています。



豊高在校生へのメッセージ


 勉強したくなかったら大学行く必要ないと思います。でも、勉強したいことがあるんだったら絶対に大学へ行った方がいいと思うし、そのために勉強すべきだと思います。なんでもいいから自分が今まで経験した中で実現したいと思ったことを1個ずつ実現していくっていう事が大切かなと思います。そして、その行った先、経験した先で方向を変えるのは、人生で何回あってもいいのかなって思います。「やりたいのに挑戦せずにやめる」みたいなことはしないで欲しいなって思います。そのサイクルを続けると人として大きくなれるんじゃないかなって思っています。自分がやりたいと思うことを頑張ってやっていれば、そのやってる内容は何でもいいのかなって思います。


豊高入学を目指している中学生へ


 自分が中学生の頃は、高校は自分の住んでる地域にあるとこで親に迷惑かけずに行けるのがいいなと思っていました。 勉強が出来るなら近くの進学校でいいと思う。ただ、豊高を学校見学会でみるなり、何かで体験して、 豊高がいいなと思って来るなら、いい学校だと思うし、入学して来てもらったら、すごく充実した学生生活を送れるんじゃないかなと思います。豊高の卒業生みんなが思ってるのは、集まった仲間達とすごく仲が良くなったところだと思う。

豊高に入ってすぐの応援練習は、「ここは軍隊かよ」って思っていました(笑)。


 そんな日々を一緒に乗り越えていった仲間たちと絆が生まれ、すごく良い関係を築くことができて、すごく良い環境にある学校だなと卒業した時は思ったものです。

Comments


bottom of page